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世界観考察・クラススキル、フォトンアーツ、テクニック


 イオはお気に入りの喫茶店でホットビーンドリンクを飲んでいた。大通りから離れた場所にあるここは小さい上に地味で目立たないが、だからこそ穏やかにくつろぐことができる。最近できたフランカ・カフェは素晴らしい店だが、だからこそ大勢の客が訪れ、それが賑やかすぎて少々落ち着かない。
 店の雰囲気もさることながら、イオがなにより好きなのはここのビーンドリンクだ。焙煎した豆を粉末状にし、そこから成分を抽出したこの飲み物は苦味を持つが、不快ではなくむしろ気分を落ち着かせてくれる。聞いたところによれば、最近発見された地球という別次元の宇宙に存在する惑星では、コーヒーと呼ばれる同じ飲み物があるらしい。
 店の扉が開き、カランコロンとドアのベルがなる。入ってきたのはアザナミだった。彼女はイオの先輩格に当たる。
「おまたせ」
 イオの姿を見つけたアザナミは対面に座る。彼女はビーンドリンクをアイスの方で注文した。
「それで、相談ってなに? もしかして恋の悩み?」
「いや、この間の能力検査で新しいクラススキルの取得許可が出たから、何を取ったほうがいいか相談したくて」
「なーんだ」
 アザナミは露骨にがっかりとした。彼女のこういった振る舞いはいつものことだ。
 イオは自分を「俺」と呼び、男が好むような女らしいふるまいはどうにも違和感を感じてしまう。そんな男女に恋などあるはず無いだろうと、イオは自分のことながら思った。
「それで、どれくらい取れるの?」
「5ポイント」
「前の検査だと確かレベル75だったから今はレベル80か。初めてあった時と比べて随分成長したね」
 アザナミは感慨深く言う。
「俺なんてまだまださ。レベルはあくまでフォトン適応力を数値化しただけだから、それだけじゃ強さを測れないさ。武器の扱いとか判断力とか他にもいろいろあるし」
 ウェイターがアザナミの注文したアイスビーンドリンクをテーブルに置く。アザナミはそれを一口飲んでから言った。
「でも、レベルが上がればその分だけ自分を強化してくれるクラススキルを多く付与できるんだから、レベル80もあれば十分に一流よ。そりゃ、君が憧れている先輩さんと比べたら、自分なんてまだまだと思うのは仕方ないよ。なんたってあの人は守護輝士、アークスで一番強い人なんだから」
「まあ、そうだな」
 確かに、他人と自分を比べたところでなにか良いものを得られるとは考えにくい。むしろ卑屈になるのは好ましくないだろう。少しくらい自信を持ったほうが実力を発揮できるかもしれないとイオは考えた。
「で、なんだっけ? ああそうそう、新しく取得するクラススキルの相談だったね」
 まだアークスという組織自体が結成されていなかった昔、ダーカー討伐の戦士達は、長い期間を掛けてフォトンの扱いを訓練し、その中で自分たちに宿る様々な潜在能力を開花していった。そういった先人たちの技術をソフトウェア化たものが、フォトンアーツやテクニック、そしてクラススキルなのだ。
 初期の頃は脳と機械を直結させたキャストのみが能力をインストール可能だったが、技術が発達した現代ではシール状のインストール機器を額に貼り付けるだけで、肉体の機械化を一切を行わずに習得できるようになっている。
「イオはバレットボウ使っているから、そのあたりを伸ばせばいいんじゃないの? ブレイバーになりたてだった頃ならともかく、今は方向性がはっきり見えているだろうし」
「カタナを使うのもありかなとも思っているんだ。前に、エネミーに至近距離まで間合いを詰められて結構やばい時があったから」
「うーん、複数の武器を使い分けるのは、気をつけないとかえって逆効果だとおもうよ。ところで、間合いを詰められたときはどう対処したの?」
「矢を弓から撃たずに、手で持ったまま直接相手に突き刺したんだ。それで怯んだ隙きに距離を取ったよ。そんなことしちゃったから、刺した矢はボッキリ折れちゃったけどね」
「へー、矢を撃たずに接近戦で使ったんだ!」
 イオ本人とっては苦し紛れにすぎない行動を、アザナミは妙に興味を示した。
「ねえ、イオ。クラススキルはバレットボウに特化してさ、接近戦対策は矢を使った格闘術の研究してみない? 私、今はブレイバーの創設者として教導部の技能開発課にいるのよ」
「え!? 技能開発課?」
 技能開発課はフォトンアーツ、テクニック、クラススキルを新規に開発するセクションだ。そこで編み出された能力はソフトウェア化され、次世代のアークス達にインストールされる。
「あれ、言ってなかったっけ?」
「初耳だよ。けど、技能開発課ってアークスでもベテランが所属する所だろう? 俺みたいな若手が入ってもいいのかな」
「私だってまだ若いわよ。でも、ブレイバーできてから数年のクラスで、イオ以上にバレットボウを使い込んでいる人は他にいないわ。若くてもベテランよ」
 イオが初めてバレットボウに触れた時のことを思い出す。あれはまだ研修生だった頃だ。既存のどのクラスにも馴染めずに悩んでいたときにアザナミは現れ、ブレイバーにならないかとイオを誘ってきた。
「たしかに、アザナミさんの言うとおりだな」
 確かに言われてみれば、創設者であるアザナミを除き、自分よりも先にバレットボウを扱ったことがある者はいない。
 それに、技能開発というのも興味がある。ブレイバーはだいぶ熟達したが、同時に既存のクラススキルやフォトンアーツのみでは限界を感じつつもあった。さらなる成長のためにも、アザナミの提案にのったほうが良いかもしれない。
「うん。わかったよ。俺も技術開発課に行くよ」
「決まりね。じゃあ善は急げということで、さっそく技術開発課に話しつけてくるわ」
 アザナミはアイスビーンドリンクを一気に飲み干すと、飛び出すように店を出ていった。
「まったく、せっかちだな」
 自分はもう少しくつろいでから店を出よう。そう思いながら目の前にある空のグラスを見て、イオはあることに気がついた。
「あ、勘定!」
 アザナミは支払いをせずに飛び出していったため、イオは代金を立て替えなければならなかった。
 

考察

EP1においてレダがクラススキルについて次のように語っている。

「そう、ロビー内で申請できるあれのことだよ。ちょっとは使ってるだろ?」
「なんでああいう段取りを取るんだろってずーっと不思議だったんだけど、あれって、要はリミッター解除なのな」
「使えるぐらいに経験を積んでいたら使っていいよって免許もらえるみたいな? なるほどな仕組みだせ」
「だったら最初から全部使わせろーって思うじゃん? でもダメ。身体がもたねえんだってさ」

 レダの台詞からはクラススキルはゲーム上のシステムだけでなく、世界観設定として組み込まれている事がわかる。アークスでは潜在能力を解放できる技術があるのだろう。
 現実の人間が何らかの技能を習得するためには必ず訓練を必要とする。これは人間が持ち合わせているポテンシャルの解放と言い換えることがでいきないだろうか。ならば、クラススキルも本来ならば訓練しなければ使うことができないはずである。
 ではどのように潜在能力の解放を実現しているのか? 私は先人の経験をソフトウェア化し、それを脳内にインストールしているのではないかと考える。そうすることで、能力解放の訓練を一瞬で行っているのと思われる。
 また、フォトンアーツとテクニックの習得も似たような技術が使われているかもしれない。ゲーム中で取得するディスクは、ソフトウェア化した経験の可能性がある。
 クラススキル・フォトンアーツ・テクニックはソフトウェア化した先人の経験をインストールしていると考えると、もう一つの可能性が浮上してくる。それは、新しい能力を開発するために、潜在能力解放の訓練を専門とするアークス隊員が存在するという可能性だ。
 新規に実装されるクラススキルや、高レベルのフォトンアーツとテクニックディスクは、彼らのたゆまぬ努力の結晶なのかもしれない。

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